古民家

『私たちの家』 ~大町市で古民家を改装して住む~ 3

大町市へ中古住宅の撮影に行ったついでに、以前取材させていただいたご夫婦を訪ねました。
あの「古民家を改装して住む」と言っていたご夫婦はその後どうしているか、気になっていたのです。 

 

 9ヶ月ぶりに、急にお邪魔したにもかかわらず、ご夫婦は快く迎えてくれました。
広い庭の遠くの方で焚き火をしていて、煙のにおいがずっと漂っていました。
古民家から出た端材を、ずっと焚いているのだそうです。
田舎育ちの私には懐かしい秋のにおいです。
秋になると、枯葉を集めて焼いたり、田んぼのあぜ焼きをしたり、掘りごたつに入れる炭を作るために籾殻を焼いたり、何かと煙がたっていたのを思い出します。

そして、二人で修理し、作り上げた家。
9ヶ月前とは全く違う、家と庭がそこにありました。
庭には虫除けになるからと植えたマリーゴールドがたくさん咲いていました。
他にも野菜が数種類。
今年の夏には食べきれないほどの野菜が採れたそうです。

 

 

6375.jpgのサムネール画像

廃材を半分燃やして、
やっぱりもったいないと
思って庭に配置したオブジェ
妻直子さんのセンスが光ります

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遠くで絶えず煙を上げている端材

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1年かけて作り上げた庭

 
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 すっかりきれいになった壁
以前と比べると見違えます

 

予定では、もうカフェをオープンさせているはずだったのが、2階の雨漏りや、床下へ入り込んだ雪解け水などにじゃまされ、後回しにする予定だった工事などをしているうちにもうすぐ2度目の冬がやってきます。
改修期間1年の予定が、後半年で2年になります。
今は玄関を直しているそうです。
そんな中でも9ヶ月前と変わらない笑顔を見せるご夫婦。
来年、暖かくなったら今度こそカフェをオープンさせるそうです。

改めて考えると、そのパワーはどこから来るのかと思います。
人の力で地道にやっていくのはすばらしいことだけれど、長期間そのモチベーションを保つのは大変なことです。
実際、自力で家を建てようとして、または田舎へ住もうとして改修作業をしながら、結局日々の忙しさに追われて家が完成できずにいる人たちを何人も知っています。
「どうしてあきらめずに続けられるんですか?」
この質問にも力強い返事が返ってきました。
「はじめたら止められないじゃないですか」
その答えは、力むこともなく、へこたれた風でもなく、ただ普通に、当たり前のようでした。
この二人にとってこの仕事は、やらなければならないことだし、大変なことだけれど、苦しいことではないのだと思いました。

来年春、カフェをオープンするときはまた連絡をしてもらう約束をして大町市を後にしました。
妻と話している間に夫は玄関を改装仕事に戻っていました。
時間を大切にする。
焦らない。
止めない。

来年こそ素敵なカフェがオープンすることと思います。
楽しみです。

 

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元々家にあった古い和家具
今ではなかなか手に入らないものです
 


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 普通とはちょっと違ったほうがいい
和紙を張りました

 


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ちゃんと出来上がるか
一番心配していたお風呂
でもこの通り

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来年春
カフェオープンです 

 

 

 

2011.10.14 サポート隊 kaji


『私たちの家』 ~大町市で古民家を改装して住む~ 2

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松本から車で北へ1時間。冬の大町市は私たちサポート隊が働く松本市とは全く違う気候になります。
車で30分くらい走り、安曇野市穂高まで来ると西側に見えていた山々がぐっと近づいてきます。

 


 

 

更に北へ30分走り大町市に、今日の目的地、Kさんご夫婦が改装しつつ住もうとしている古民家があります。
取材で訪れた日はちょうどこの冬初めての冷え込みの日でした。

 

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裏庭から山々を望む

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日当たりのいい玄関口

 

 
日のあたる場所はともかく、屋内など日陰になっている所は1日中0℃を上回ることはありません。
大町へ来て初めての寒さの中、ご夫婦にインタビューしてみると
「今日ね、アパートのお風呂にためてあった残り湯に薄氷がはっていたの。水道管ももうちょっとで凍りそうで危なかったみ
たい。」
と初めての体験を驚きと共に話してくれた妻の直子さん。
「やっぱり物件を選ぶのに年間通して選べっていうのは本当ね。初めてきたときは3月で、もうこんなに寒くなかったから。

この寒さは経験しないとわからないね。」
1年かけて改修作業をしようと計画していた二人ですが、このところの寒さで作業は遅れ気味のようです。
壁や天井に張る材料の塗装が渇くのには1週間かかるそうです。壁の漆喰もなかなか乾かない。4月からはこの古民家に住もう

と考えているのに、間に合わないかもしれない。

そんな状況でも二人は信州に来て良かった事を笑顔で話してくれました。
「雪が降るとね、たんぼは畔道も全部がおおわれて本当にきれいなんです。」と直子さん。
「以前住んでいた所では、たまに雪が降ると雪かきが重くて本当に大変だったんだけど、ここの雪は軽いのね。」
とまた笑顔。
「夜は星が本当にきれい。きらきらまたたくの。」
「夏には一度蛍を見に行ったね。」
ご夫婦で信州に来て感じたこと、良かったことを熱心に話してくれました。

 

田んぼを覆い尽くす、汚いものを全て包み込むような雪。
寒い、冬の澄んだ夜空に瞬く星。
昔から信州に住んで当たり前に感じていたすぐそばにある自然を、近頃忘れていた気がします。
生活のめまぐるしさにまぎれて立ち止まって見ることのなかった景色。
子供のころ私が感じたそんな気持ちを、今、この私と同年代のご夫婦が感じているのだと思うと不思議な気持ちになります。

このお二人が早く念願のカフェを開業できればいいなと思いつつ、私は松本への帰路につきました。

 

 


2011.01.14 サポート隊 kaji


『私たちの家』 ~大町市で古民家を改装して住む~

田舎暮らしという題材で取材をしていくうちに2010年の7月から古民家の改装を始めたご夫婦に出会いました。


お二人は東京や京都や滋賀県に住んでいましたが、古いもののよさに気がついたとき、自分たちのやりたい生活を手に入れるために長野県へ引っ越してきました。

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夫は、輸入住宅の大工を5年ほどやっていました。
自然が好きで、山や川や海が好き。そして何よりも道具に頼らず自分の力でやることがすき。
と言う義明さん。
海は素潜り。荒れていた庭の草刈をするときも、機械を買うより「体の鍛錬になるから」と機械の代わりに体を使って大きな鎌でやったそうです。古民家の改修も、業者を頼むのでなく、自分の力でやりたいのだそうです。

 

妻は、元々インテリアコーディネーターの仕事をしていました。でも会社勤めの合間に趣味のパンつくりを生かしてパン教室を開いたり、予約制で手作りランチを出したりといったことをはじめました。
「人を使ったり使われたりするサラリーマン的な仕事より、自営業や自分で企画する仕事を一人でやるのがすき。」と言う直子さん。大人しめな語り口の中にもしっかりと芯の通った気性が見え隠れします。

 

 

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春から夏にかけて

 

 

取材に行ったときは設備屋さんが水周りの工事を、重機でやっていましたが、「本当は自分の力で穴を掘りたいくらい」だそうです。

ご夫婦で口をそろえて言うのは「日本古来の良さを残しつつ、改修していきたい」

インテリアコーディネーターも、2×4住宅の大工も、そういった新しいものを通過してから「日本の古いものの良さがわかってきた」そうです。


 

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床下からゴロゴロと・・・
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天井にはる木をペンキで塗る


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この梁に惚れました

 

 
 

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お母さんも二人を応援です(^^)


 

現在は近くのアパートを借りてそこから通っているそうですが、来春くらいにはこの古民家を住めるようにして、さらにその先、改修した古民家でカフェをやりたいという夢を持っている二人。
まだまだ古民家改修と二人の夢は始まったばかりです。

これからもこの二人と築150年と言う古い日本の家がどんな風に姿を変えていくのか、楽しみに取材を続けていきたいと思います。

 

 





kaji

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