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田舎暮らしコラム

「安曇野でペンション経営の山野さんご夫妻」

安曇野穂高有明で「ペンション ハーヴェスト」を経営されている山野さんご夫妻にお話を伺いました。
ご夫妻は京都から29年前にペンション経営のために安曇野に移住されました。


山野さんご夫妻

きっかけを教えて下さい
京都でサラリーマンをしていましたが、「このままでよいのか・・・」と立ち止まったのをきっかけに、夫婦で話し合い「ペンション」をやろう!と決めました。

場所より仕事を決めるのが先だったんですね?
そうです。まず「ペンション」をやることを決め、次に場所を考えました。田舎でサラリーマンを続けたのでは、ただ場所が変わるだけだと思ったので。また、性格も能力も違う双方を生かせることを考えたら「ペンション」でした。

なぜ安曇野に決めたのですか?
もともとスキーや観光でよく信州に来ていましたので馴染がありました。新婚旅行も志賀高原だったんです。そのとき、飯山にいた友人に安曇野を紹介され、帰 りがけに1泊観光に来ました。それをきっかけに安曇野へは何度か来て「景色もよく、のんびりしていていいな」という印象を持っていました。
「ペンションをやろう」と決めたとき、何度も来ていた信州がいいと思いましたが、雪深い所は私達には無理でしたのでスキー場のそばは除外しました。しか し、ペンションを経営するにあたって、どこでもよいというわけではなく、ある程度観光でお客さんが来る所でないといけない、当時は車で来るのも不便だった ので、関西から高速で来やすいところ、松本・豊科も近くアクセスがよくなくてはいけない、などいろいろ考えてここにしました。

森の中でなく、ペンションのイメージから少し違う場所の気がしますが・・・
畑で野菜を作りたかったので、陽の当る平坦な土地を希望しました。また、当時、子どもが3歳、5歳でしたので、学校・病院等、生活を考えながら場所を探しました。

どなたかに相談されましたか?
他の地でペンションを開業されている先輩に聞きました。良い事よりも苦労話の方を参考にしました。

実際、移り住んでみて困ったことはありますか?
知り合い・血縁者もおらず誰も知らない分、真っ白でしがらみに縛られずに済みました。わからないことは聞くしかないですから。頭で考えるより体が動いていたので、あまり苦労と考えたことはなかったですね。

冬の寒さはどうでしたか?
初めての冬は・・・寒いというか「凍(し)みる」という意味がわかりました。対処の仕方がわからず、水道を凍らせてしまいました。破裂しなかったのは幸いでした。
(横から奥様が)でも、寒さも利用しているんですよ。冬は生ハムを作るのに最適なんです。冬の1番寒い1ヶ月の間に生ハムを作ります。室内が10℃以下にならないとダメなんです。これは京都では不可能です。

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奥様ご自慢の自家製燻製器。こちらで丹念に作った生ハムは年間100食出るそう!

奥様はソムリエとお聞きしています
21年前に独学で3度目の挑戦で合格しました。食堂にあるワインセラーには常時100本以上入っています。他にも100本は保管しています。
(ワインに合ったお料理を考えたり、庭には勉強の為とぶどうの木も数本植栽されてました)

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品質・味ともお勧めできるものを用意されています。

自家菜園で野菜やハーブを育てていらっしゃるとか?
よく「朝採り野菜」と言われますが、うちは「今採り野菜」です(笑)
何か足りないなと思ったら、裏の畑で野菜を採ります。無農薬だし、今採りましたと説明すると野菜嫌いな方もおいしいと食べてくれるんですよ。

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雨が降るのを待って、マルチをする予定の畑

野菜作りの経験はあったんですか?
京都ではプランターと2坪程の小さな畑を借りて簡単な野菜を作っていました。
こちらに来てからは、畑のやり方を近所の方々に教わりました。29年前から「ズッキーニ」も栽培していました。当時は珍しかったので、ご近所の農家の方に 「変なもの作ってる」と言われていましたが、とうとう5年前、ベテラン農家の方に「ズッキーニ」の作り方を聞かれたんですよ!イタリアのトマトの種もネッ トで取り寄せて作っています。種から芽が出たときはうれしいですよ。安全なもの、食いしん坊だから自分が食べたいものを作りたいから、まず知るところから です。

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トマトの芽が出てきました

家庭菜園となると虫などは大丈夫でしたか?
虫の住んでいる所に来る、という覚悟はありましたので平気でした。

他にこちらでの生活の覚悟はありますか?また移住しようと考えている方へのアドバイスは?
やはり車は最低条件だと思います。また、冬の寒い積雪のあるときに一度来てみるといいと思います。たまに来て気持ちがいいだけではダメです。いい季節ばか りではありません。「生活」をしていかなくてはいけないのですから。また、私達は「ペンション経営」という目的を持って来ました。リタイヤ後の人生を送る 方なら別ですが、まだ仕事をされる年代の方は、目的(仕事)はしっかり持っていた方がよいと思います。

安曇野のよい所は何ですか?
よくお客様に観光は?と聞かれます。美術館などたくさんあって見る所はありますが、安曇野の魅力は言葉に表せない風景や空気、美味しい野菜など「ただ心地よい」ところだと思っています。
(奥様は)5月から11月くらいまで、甘い花のような臭い、朝夕の夜露が降りたときは、土の臭いを感じます。「あっ、いいなあとホッとするんです」信州の臭いを毎日感じて暮らしています。

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チャイブの花

取材を終えて・・・
現在、山野さんご夫妻は安曇野地域の観光と産業の発展、地域経済の振興に寄与することを目的に設立された「安曇野で暮すように泊まる」→「くらとま」プロジェクトの実行委員として安曇野をPRしていらっしゃいます。
穏やかなご主人ですが、過去には登山案内人の試験に合格し、救助隊もやっていた時期もあるとか。安くてよいスーパーと酒屋を見つけられれば、女はどこでも 生きていけると力強い奥様。商売的にはお客さんにも来てほしいが、自分達も楽しみたいと安曇野ライフを満喫していました。

地域とのかかわりは、どこへ行っても同じ。実際に生活してみないと土地のことはわからないから、馴染んでいくしかない。地元の企画イベントなどに積極的に参加し、人脈を広げてきたご夫婦。
「知るところ」から「ずく」(方言)出して「楽しむ」・・・移住の成功は、ここからではないでしょうか?

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ペンション ハーヴェスト
〒399-8301
安曇野市穂高有明9146
℡:0263-83-4317

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